RISA COOPER
1st Full Album
『RISA LAND』
2021.11.10 RELEASE
HYCA-8027
定価 ¥2,500+tax
収録楽曲
1. BE ALRIGHT
2. Magic Hour Comes
3. 夕暮れ少年
4. ブックマーク・セレナーデ
5. だいじなじかん
6. フルムーンスープ
7. ハートにキッスでふれさせて
8. はちきれそう
9. はばたキッス
10. 冬をとめて
Comments for 『RISA LAND』
RISA LANDに寄せて 学生時代に出会っていたら、きっとこの人とバンド組んだだろうなぁ〜とRISA LAND聴いて思いました。 彼女が嗜好した音の中にある景色や匂いの捉え方一緒です。 歌声もNICE! どこをどう切り取っても好きな音楽。 晩酌後に自分の部屋に戻り、ステレオの前に座って〆のウイスキー呑みながら聴く RISA LAND◎。 松本 素生(GOING UNDER GROUND)
作詞、作曲、アレンジ、楽曲によって関わっている人が異なっていながら、アルバム全体を通して流れる不思議な一体感。まさにRISA COOPERという人を体現した作品だと思いました。 りっちゃんの懐の深さやすべてを包み込むような温かさは、唯一無二です。普段私はドラマーとしての彼女にお世話になっていて、音楽面でも精神面でも大いに頼り、甘えさせてもらっていますが、今作ではそんな支えてもらっている側の人々が、「今回は私たちがりっちゃんを支えるぞ!」という気持ちで作品に臨んでいるのが、手にとるようにわかります。一人が圧倒的なパワーで人々を従え作り上げる国と、みんなが自然と集まって話し合いながら作り上げる国があるとしたら、“RISA LAND”は後者じゃないかなと思います。 そんな中、個人的にはやっぱりりっちゃんの書いた曲が一番ぐっときました。彼女を愛する人々と、共に奏でる音から見えてくるその人柄や音楽的ルーツに、よりくっきりとした輪郭を与えてくれています。楽曲から溢れ出る、無自覚な可愛らしさと人としてのピュアさ。大好きです。どうかいつまでもそのままで。 最後になりましたが、アルバム発売、本当におめでとうございます。この作品が、りっちゃんのように末長くたくさんの人に愛されることを願って。 関取 花
デビューアルバム、発売おめでとう! やっと初声を上げた赤ちゃんかと思ったら、腹の中で音楽の胎教受けすぎやろ!あんた!という感じの(笑)、酸いも甘いも、苦いも辛いも、全部味見した上で大好物だけ閉じ込めました的な、細部までこだわり抜かれた仕上がりにやられました。 リサクーパー、いちファンになりました。 たくさん愛聴させていただきます♪ 磯貝サイモン
絶品!フルムーン・スープ! RISALANDの入り口に立ったボクはふと考えた。 このまま足を踏み入れていいものだろうか、自分は招かれざる客ではないか...。 手に握りしめたRISA COOPERからの招待状を確かめて、ボクはゆっくりとRISALANDの門をくぐった。 不安な気持ちで薄暗い園内を見回すと、霧の中に小さなヴィラがたくさん浮かんでいる。 よく目をこすって見ると10軒のヴィラがそれぞれ個性あるデザインや装飾でできていて、そのどれもがボクを待っていてくれるような気がした。が、園内は相変わらず薄暗く静かなままで何も聞こえない。 もう一度招待状を見たボクは封筒に大きく書かれた[SMILE]の意味に気づいた。 そうか!RISALANDでは笑顔でいよう! そう思った瞬間、園内は明るくなり、音楽が聴こえてきた。 それぞれのヴィラがそれぞれの音楽を奏で、ボクを招いてくれているようだ。 そのうちの一軒「フルムーン・スープ」と書かれたヴィラに入ってみると、キッチンにボク宛のメッセージを発見。 『貴方も「フルムーン・スープ」を作るのを手伝ってください』 喜んで!ボクは腕をふるってお手伝い! 味付けに欠かせないRISALAND特製のスパイス[RISA COOPERの輝く笑顔]をたくさん入れて、 最上級の「フルムーン・スープ」に仕上げたことは言うまでもない。 2021. Nov. 吉田建
楽曲クレジット&楽曲解説
作詞·作曲 : 谷澤智文
Arranged by 谷澤智文
Drums, Wood Block, Vocals : RISA COOPER
Guitars, Bass, Surdo, Chorus : 谷澤智文
Tambourine : 朝倉真司
「BE ALRIGHT」は、コロナ禍の今こそ”女王”Risa Cooperが歌うべき、という想いからつくった曲。 Risa Cooperにはいろんな側面がある。 歌うときには結構乙女な部分が見えたりもする。 しかし、付き合いが長い人間にはわかるだろうが、酔っ払ったRisa Cooperは姉御肌なのだ。 もっと言えば女王だし、女帝だ。 ただし、「とても愛にあふれている」。そういう人だ。 僕がRisa Cooper女王に歌わせたかったのは、そんな愛の歌だった。 もちろんラブソングではなく。 「タニーの曲は多分誰とも混ざらないから、1曲めにするつもり。」 女王は曲ができる前からこのように、あらかじめ「攻めた曲をつくれ」と僕に命じていた。 攻めた曲になったかはわからないが、ただ僕にとっては、最高にRisa Cooper女王らしい曲ができたなあと満足している。 イントロでギターリフの奥から突如現れる野性的なビートは、1歳の息子がオムツケースを叩きまくっている時に聞こえてきたもの。 締切ギリギリになっても音沙汰なしの僕にしびれを切らした女王が、東京から生霊を飛ばし、息子に憑依したのだろうと思う。 そして、あれよあれよとメロディができ、歌詞ができた。おかげで締切にも間に合った。 レコーディングは、岐阜県は飛騨高山のはずれで僕と妻が営む喫茶雑貨店「閃き堂」にて行われた。 変拍子にまみれ、BPM変動にまみれたこの曲を、流石の名ドラマーRisa Cooperはバッチリかましてくれた。 女王側近(召使い?)のはまちゅんも、わざわざ高速バスに乗ってやってきてくれて、夜は当然宴会。 (ご時世柄もあるので念の為書いておくが、ふたりともわざわざPCR検査済みで来てくれていた) 双子の娘達も「りっちゃんりっちゃん」と懐き、ドラムを叩かせてもらったり絵本を読んでもらったりで大盛り上がり。 ここで豆知識。Risa Cooperはドラムも上手いが、絵本を読むのも超絶に上手い。 それぞれのキャラクターごとに声色を使いかえるのはもちろん、演技力も素晴らしく、いつもの絵本の内容が違って聞こえたほど。 僕も絵本読みは上手いほうだと自負していたが、レベルの違いに舌を巻いた。 その後、興奮しすぎた子どもたちが、やっとのことで寝静まった真夜中。 録音した音を改めて聴きながら、ご満悦の様子の女王と側近を眺め、僕は「全ては女王の御心のままに…」と呟くのだった。 音楽家・”閃き堂”店主 谷澤智文
作詞·作曲 : 今泉雄貴
Sound Produced & Arranged by 石崎光(cafelon)
Drums, Vocals, Tambourine, Triangle : RISA COOPER
Rickenbacker1997, Asturias Acoustic Guitar, Hofner Bass, Chamberlin M1, Mellotron Mark VI, Wurlitzer, Chorus : 石崎光
人間界で暮らしていたお姫さま。元いた世界に帰る事を決意したお姫さまは、一本の電話を入れた。そう、引っ越し会社だ。 今泉雄貴
作詞·作曲 : 相子鳶魚
Arranged by 谷口雄
Drums, Vocals : RISA COOPER
Bass 松木俊郎
Electric Guitar, Slide Guitar, Banjo : 鈴木健太(D.W.ニコルズ)
Piano, Programming, Chorus : 谷口雄
Shaker, Darbuka : 朝倉真司
忘却の運河で座礁していた曲がサルベージされた。 それも、ただ引き揚げられたわけではない。 新しい命まで吹き込まれていた。 歌も編曲も演奏も、キュートだ。 12月の子供たちが生まれかわり、 お気に入りの玩具を持ってベッドルームと公園をいったりきたりしている。 そんな光景を彼と共に目にすることができた。 こんなに嬉しいことはない。 リサ・クーパー女史と錚々たる演奏家の方々には感謝してもしきれません。 ありがとう。 私にとって、そうであるように、皆さんにとっても大切な曲となりますように・・・ 相子鳶魚
作詞·作曲 : 今泉雄貴
Arranged by 谷口雄
Drums, Vocals, Flute : RISA COOPER
Bass : 松木俊郎
Electric Guitar : 渡瀬賢吾(bjons)
Piano : 谷口雄
Chorus : 今泉雄貴
誰かのそばを離れるときに、自分の気持ちを他の誰かに託していくことが出来るのだろうか? そんなことを、息子の水泳教室を見学しながら考えていました。 今泉雄貴
作詞 : 橋口靖正/じんプラットホーム 作曲 : 橋口靖正
Sound Produced & Arranged by 石崎光(cafelon)
Drums, Vocals : RISA COOPER
Trumpet:ファンファン(ex.くるり)
Bass : 前田恭介(androp)
Electric Guitar : 中澤寛規(GOIND UNDER GROUND)
Mellotron mark VI, Electronics,Acoustic Guitar : 石崎光
Wurlitzer : 磯貝サイモン
Tambourine, Scrap metal, Baby rattle : 朝倉真司
曲の作り方って色々ある。この曲は最初に1番がまるっとタイトルからアレンジまで出来上がっていて、何年かの時を経て、そこから今の形になった。 その1番をまるっと作ったのがHGYMこと橋口さん。歌っていたのはこのアルバムの主役リサクーパーことりっちゃん。 そんな二人の、二人だけで完成されていた、でも1番だけの未完成な世界の続きを、橋口さんのいない中で作る時間はきっと、りっちゃんをはじめとする関わった人全てに、だいじなじかん、だったんだろうなと思う。 出来上がった音を初めて聴いた時、1番が終わった後の間奏の楽器たちの音に、まるでのび太君の引き出しに連れ込まれたように、ワクワクが止まらなくなった。タイムマシンに乗って過去から今へ。そして未来に想いを寄せて。 なんてことを言ったら、りっちゃんはそんな壮大な曲を作ったつもりじゃないんだけど、笑 って、照れて笑ってるかもしれないね。 いいんです。だってそう思ったんだもの。 このアルバムに参加したメンツを見れば一目瞭然だけれど、りっちゃんはとても人気者なのです。そんな人気者のアルバムになぜただのめがねが参加できたかというと、りっちゃんが続きの歌詞が書けなくて悩んでいた時に、偶然道で見かけたかららしい。 それだけの理由で歌詞を任せちゃうなんて、りっちゃん男前すぎない?笑 っていうか、見かけたら声かけてよ、笑 それがさ。その電話が来る2、3日前に急にりっちゃんが夢に出てきてたんだよ。 なんか仕組まれてる気がしない? なんて思っていたら、風が前髪をゆらした。 この曲が、このアルバムが、誰かにとって、だいじなじかん、になったら素敵だね。 りっちゃん、アルバム発売おめでとう! ただのめがねこと、じんプラットホーム
作詞 : RISA COOPER/大森元気 作曲 : 大森元気
Arranged by RISA COOPER & 大森元気
Drums, Vocals, Flute : RISA COOPER
Bass : 吉田建
Electric Guitar : 渡瀬賢吾(bjons)
Piano, Organ : 谷口雄
Sleigh bells, Bongo : 朝倉真司
懐かしいなあ。この歌は2007年頃に梨っちゃんと僕でやっていたツインボーカルユニット”Somebody meets the Waltz” (以下「SmtW」) のときに共作した歌です。 確か梨っちゃんが先に歌詞を書いて、それに僕がメロディーを付けていって。今回のクレジットを見て思い出したのだけど、メロディーを付けるときに僕のほうでも多少歌詞を整える程度のことはしたのかな。 SmtWはデュオ編成でライブしたり、千田大介君(Natural Records)や、ゆうや君(...but not for me)にも入ってもらったりして、短い活動期間だったけど曲もたくさん作りました。 本格的にジャズやボッサに転向しようとしていたわけではないけれど、自分らしさを残しつつそういう感じの歌も書けたらなあという思いがありました。 フォークやロックばかりやっていた僕でしたが、ジャズは大学のとき少しかじったり、リスナーとしては日常的に聴いていました。あとこの頃梨っちゃんに教えてもらったケニーランキンをよく聴いていたことも関係したかもしれません。 勿論ケニーランキンもジャズの人ってわけではなく。でもいろんな曲があって、自由自在にスキャットしたり、しなやかに、ロマンチックに...。そんなふうに音楽を奏でていけたらなぁと思ったものです。 実際、僕らもジャズをやろう!って決めてたわけでなく、4つ打ちっぽい曲や、今回このアルバムにも収録された「はばたキッス」(梨っちゃん作)なんかもやったりしてましたね。 時は流れ2021年。新録されたフルムーンスープを聴いていると、なんだか不思議な気持ちになります。 懐かしさも個人的にはあるけれど、こうして“新作”として世に出たということ。素晴らしすぎる演奏陣。今の岡田梨沙を通して形にしてくれたことで楽曲が生まれ変わったような、いやむしろ今やっと完成したような。 「録ってミックスして初めて曲は完成する」というのが僕の持論なのですが、本当にそれを痛感します。 当時だって遊びでやっていたわけではないけれど、音源を作ることもなくお互い忙しくなって、いつのまにか終わってしまったユニットだったので。そこでまいた種みたいなものが無駄じゃなかったというか。時を超えて花を咲かせたような、そんな気分です(大げさ!)。 それにしても!この歌詞ですよ。古来よりウサギやカニや、女性の横顔の模様に見えると言われるお月様。それをスープの丸いお皿と見立て、女性ならではの恋心を歌った作品に仕立て上げた梨っちゃんのセンス。改めて脱帽です。 大森元気
作詞 : 岡野作夢 作曲 : 松木俊郎
Arranged by 松木俊郎 & 谷口雄
Drums, Vocals : RISA COOPER
Bass, Rhythm Machine : 松木俊郎
Electric Guitar : 渡瀬賢吾(bjons)
Keyboards : 谷口雄
1984~1989年を小学生として過ごした私にとって、土日の夕方から夜にかけて立て続けに放送されるテレビアニメは毎週の楽しみでした。特に、各番組のエンディングテーマの楽しくも切ない雰囲気には、小学生ながらに胸をキュンとさせられていたものです。 そんな歌を、モノラルテレビのスピーカーにモノラルラジカセの内臓マイクを近づけて、物音立てずシーッと静かにして待ち構え、ここだ!というタイミングでRECボタンを押してカセットテープに録音していました。 束の間のワンコーラスを、カセットで繰り返し聴き直しては、アンビエンスの効いた遠い音像の向こうにある、土日が過ぎる寂しい気分に浸っていました。 そんな時代の歌をイメージして、この歌を作りました。イメージして…なんて言っても、本当に数年ぶりの作曲作業なので、何も計算せず、赴くままに思いついたメロディーを並べただけなのですが。 あとからメロディーを解析してみたところ、以下の楽曲の断片を発見することができました。 守ってあげたい / 松任谷由実 (1981年) はいからさんが通る / 南野陽子 (1987年) A Perfect Sky / BONNIE PINK (2006年) YOUNG LOVE / サザンオールスターズ (1996年) センチメンタルジャーニー / 松本伊代 (1981年) PARADE / JUN SKY WALKER(S) (1991年) GLORIA / ZIGGY (1988年) ※曲内に登場する順 作者自ら、このように晒すのはどうなのか、というのはさておき、まるで作曲を始めたばかりの中学生の頃のように、自然と好きな歌に似ちゃった感覚が何とも懐かしく、我ながら微笑ましいなと思いました。 デモの制作になかなか着手できず、結局は締切間際に「スマホのボイスメモに録音されていたアコギ弾き語りの音」をLINEに貼り付けて送りつける形でRISAに提出しました。フニャフニャのハミングによる弾き語り音源に対し、RISAからは早々に採用内定との即答をいただきました。なんと寛大な、器の大きいクライアントでしょうか! アルバム全体の制作が進行する中で、どうやら傑作アルバムができそうな雰囲気が漂いはじめた時、思い切ってこれを「捨て曲」寄りのポジションに仕上げていくこともありなのかな~と考えました。 アーティストの個性を尊重しない、業界の悪徳プロデューサー(そんな人が実在するのか、私は知りませんが…)に捕まったような音。 『ドラムも歌声も素晴らしいリサクーパーなのに、こんな駄作もやらされて…!でも個人的には嫌いじゃない…!』ひそかにそう思ってくれる人が実は二割くらいいる…。そんなイメージで(?)谷口君と遊びながら音を重ねました。 個人的に、公式盤でこのような音作りをするのははじめてのことでしたが、これは次作への布石になるか…?セカンドアルバムはこのテイストでまるっと1枚、作るとか? 今後のリサクーパーに注目です。 松木俊郎
あれは浅草でしたっけ? りっちゃんと出会った頃(何年前ですか?)に「はばたキッス」という造語をりっちゃんから聞いて衝撃を受け、ずっと心に残っていました。 今回お話をもらった時、すぐに「りっちゃんが歌うアイドル・ソングなら(はばたキッス)を入れよう!」と思って着想したのですが、最終的にプロデューサー(松木俊郎氏)の判断でカットになりました。でも結果的に「ハートにキッスでふれさせて」という素敵な8cmシングルっぽいタイトルが生まれて良かったです。 初見で裏ジャケを見て、並んだ曲の題名を読んで最初に聴いてみたくなるようなタイトルってあるじゃないですか? そういうタイトルを目指してたくさん書きましたよ。楽しかったなー。 10曲分くらい僕が先にタイトルを考えるから、次回作はそれを作曲してくれませんか? 最初はね、僕のようなモテない暗い映画オタクの男の子に密かに片想いをしている女の子がいたら?というイメージで書いていました。 最終的にはとっても明るい曲になって良かったですね! 好きな音楽は何?と聞かれる時「JAZZ」って答えて生きてきたんですけど、実はアイドル・ソングや昔の歌謡曲ばかり聴いて生きてきたんですよ。愛の意味や人生の真実はアイドル・ソングや大ヒット歌謡曲の中にあると今でも信じています。 そんな僕にとって大歓迎の曲でした。 こういうのが一番好きなんだなぁ。 岡野作夢
作詞 : RISA COOPER 作曲 : 松木俊郎
Arranged by 松木俊郎
Drums, Vocals : RISA COOPER
Bass : 松木俊郎
Acoustic Guitar, Electric Guitar : 平田崇
Electric Piano : 谷口雄
Shaker, Claves, Cabasa : 朝倉真司
今回のアルバムのために新しく歌詞を書きました。 歌詞への苦手意識は今でもありますが、恐れ多いとは思いながらも、奥田民生さんみたいな歌詞を書きたい!と思ったらこれは不思議とスラスラと書けました。 恋や愛の歌を書こうとすると、どうしてもねちっこくなってしまいがちな私なのですが、民生さんの歌詞を思い浮かべることで良きところに落ち着いた気がします。 マッキンが「曲つけるよ!」と言ってくれたので、”なんとなくかわいい感じで!”という雑な依頼の仕方をしたにも関わらず、さすがの都会的なマッキン節のメロディーが返ってきて感動しました。 そして、デモで歌った仮歌をマッキンがえらく気に入ってくれたので、ボーカルトラックは仮歌のまま使っています。今アルバムでは唯一、仮歌のままです。 そのせいか、変な感情移入もなく、何回も聴きたくなる、個人的にもお気に入りの1曲になりました。 リサ・クーパー
梨っちゃんていいボーカリストだなあ! というのは、本作を聴いた誰もが思う事だと思います。 『歌うドラマー』ではなく、『「歌える」ドラマー』ではなく、『ボーカリスト』としての素晴らしさ。 自分の曲で恐縮なんですが、この曲こそ、その最たる例かと思います。 この歌声は元々、リズム録音の際にガイドとして流すために自宅録音してきてくれた「仮歌」だったのです。 しかし、この歌がもう最高すぎて、(本人の希望は無視して)「絶対録りなおしちゃ駄目だよ!」と強く言い聞かせて、リズム録りの日は帰宅しました。 最終的に、このようにちゃんとそのまま世に出てくれて、私は嬉しいです。 久しぶりに曲を書きたいな、と思いつつ、何か課題とか「縛り」がないと中々その気にならない…というわけで、無理を言って「詞先」でお願いしました。 出来上がった歌詞、という制約の中で曲を作る。これはこれで、難題なのは言うまでもありません(笑)。しばらく放置したのち、2021年の冬の終わりの朝、卒園間近の娘を幼稚園に送り届けた帰り道、府中街道の信号待ちをしている時に、『じれったい、野暮ったい、かもしれない~♪』とメロディが浮かんで、そのあとは、いつもの自分の、好きな感じで繋げました。 その歌詞ですが、おそらく、コロナ禍にある演者と聴衆をつなぐ応援歌?的な内容・意図だったのかな?と思いきや、この仕上がりのエロさはどうでしょうか?! あまり細かいディテイルに触れるのは、それこそ野暮ったいかもしれない、のですが、特に2番の前半から中盤にかけて、かなり明確に性的な何かを感じてしまうのは、私だけでしょうか?! エンディングの『愛してる、愛してる、愛してる』を受けてのギターが『クイーーーン!』と静かに叫ぶ瞬間には、いよいよ私の綺麗なところが完全にはちきれちゃった…!そんな感じがします。 ギターは平田崇さん。レコーディング当日に初対面&初共演でしたが、なんとも素晴らしい演奏でした。簡素なアンサンブルゆえに、梨っちゃんの歌声との掛け合い…そこにあるエロスを堪能できると思います。 個人的には、セカンドアルバムをこのテイストでまるっと1枚、作りたい! 今後のリサクーパーに乞うご期待です。 松木俊郎
作詞·作曲 : RISA COOPER
Arranged by RISA COOPER & 橋口靖正
Drums, Vocals, Bass, Electric Guitar, Casiotone 1000P, Flute, Glocken, Shaker, Bongos:RISA COOPER
大学に入学し、サークルの先輩にいろんな音楽を教わって一気に世界が広がった頃。 ドラムだけではなく歌うことや曲を作ることにも興味が湧き、イントロの”チュルルル♪”のコーラスと、サビの”はばたキッス~♪”がふと降りてきて出来た曲。 出来た当初から、これはいつかアイドルに提供したい!と野望をいだいていました。まだ野望は捨てていません。今からでもお待ちしています。 この曲は不思議なもので、今までの音楽人生でいろんな方に気に入っていただき、この歌詞で別のメロディーをつけて歌ってくれる人がいたり、私自身もいろんなバンドやユニットのライブでたまに歌っていました。 橋口靖正に聴かせた時も「めっちゃいいじゃん!アレンジするわ!」とすぐにアレンジしてデモを送ってくれたのを今でも覚えています。 コロナ渦で外出自粛期間があったからこそ、この曲の一人多重録音を思いついたわけだし、これを作れたからこそ、アルバムを制作しようと決意できたと思います。 改めて、自分自身にとって大切な曲になりました。 リサ・クーパー
作詞 : 関取花 作曲 : 谷口雄
Arranged by 谷口雄
Drums, Vocals : RISA COOPER
Bass : 松木俊郎
Electric Guitar : 渡瀬賢吾(bjons)
Piano : 谷口雄
Congas : 朝倉真司
自分自身の活動でも最も長くお世話になっている谷ぴょんが作曲ということで、メロディーに身を委ねたら自然と歌詞が出てきました。15分くらいで書けた気がします。 アルバムのリリース時期に合わせて、「冬がやってくるのはもう止められないけれど、本当はまだ来てほしくない」と願う切ない思いを、季節と重ねながら歌詞にしました。変わり行く空の色、頬をなでる孤独な風、どこかからっぽな街の匂い。自分だけが世界から置き去りにされているような、そんな寂しさやむなしさを含んだどうしようもない気持ちを感じとっていただけたら嬉しいです。 自分で仮歌を入れた時は、言葉をもう戻らない時間と共にぽつりぽつりと置いていくようなイメージで歌ったのですが、りっちゃんの歌が入った完成形を聴いたら、サビの語尾をスタッカート気味で歌っていて、「まだ行かないで」と少女のように訴える無邪気さを勝手ながら感じました。自分が想像していたのとはまた違うストーリーが歌詞に生まれて、音楽ってやっぱり面白いなあと思いました。 あらためて、素敵な楽曲作りにお声がけいただけて光栄でした。ありがとうございました。 関取 花
「冬をとめて」、そして「RISA LAND」によせて リサ・クーパーからソロ作録音の計画を初めて聞いたのは、去年の春頃だったか。ライブの予定が飛びに飛んで、修正テープを買うべきかそれとも手帳を買い換えるべきか財布と相談していたような頃だったから、リサ・クーパーのポジティブさに、少し救われる気分だったのを覚えている。 有言実行、その年の秋に7インチ・シングルでデビュー。インストアイベントやライブハウスへの出演を重ねる中で、リサ・クーパーの中で創作意欲が沸々と湧いているのを感じていた。渋谷でのライブの帰り道、実はアルバムを作りたいんだよね、という話を聞いて、「じゃあ俺、曲書くよ!」とうっかり軽口を叩いてしまった。その日の昼食が「オムライスとエビフライ〜唐揚げにポテトフライを添えて〜」という恐ろしくIQの低いセットだったこともあり、私の口はだいぶ滑らかだった模様。 「冬をとめて」を書き上げたのは年明けすぐのことだったが、一体どうやって書いたのか、正直なところ、はっきりとは覚えていない。「曲が降りてきた」ようなドラマチックなものではなく、ピアノを弾きながら気持ちの良いコードを探っていて、気付いたら出来上がっていた、という類のものだったと思う。 最初のデモ・テープには『Webb』という仮タイトルが付いている。敬愛するジミー・ウェッブ−確かにコード進行は多大な影響を受けている−から拝借したのかのかもしれないし、「クモの巣」を意味する「Web」を捩ったものだったかもしれない。 リサ・クーパーのバイタリティは、ときに周囲の人々をポジティブに巻き込んで、その輪を押し広げていく。彼女を中心に人々が放射状に繋がりあって、このアルバムを形成している。そう思うと『Webb』という仮タイトルは、随分と示唆的なもののように思えてくる(別にリサ・クーパーが女王蜘蛛である、ということではなく)。 レコーディングには素晴らしいミュージシャンたちが参加してくれた。中でも「作曲:谷口雄 作詞:関取花」のクレジットには万感の思い。曲もアレンジも仕上がった状態で、歌詞だけが宙ぶらりんだったのだが、リサ・クーパーが思い切って花ちゃんに助けを求め、驚くべきスピードで書き上げてくれた。長い付き合いになるが、共作は初めてのこと。季節感と手触りの温度、言葉のリズム感を楽曲にもたらしてくれた。この場を借りて改めて感謝したい。 『RISA LAND』のリリースが発表になってすぐにこの原稿を書いているが、すでにリサ・クーパーを中心とした輪がより一層広がっているのを感じる。ミュージシャンもエンジニアも、写真家もデザイナーも、そしてリスナーまでをも巻き込んで、きっと本人が思っている以上に、『RISA LAND』の領地はこれからどんどん拡大していくのだろう。アルバム最後の曲を飾らせてもらえたことは光栄だが、願わくばもう一度『BE ALRIGHT』から、リピートして聴いてみてほしい。リサ・クーパーの世界を、何度でも味わってほしいから。 谷口雄
MOVIE
購入特典
「だいじなじかん(DEMO in 2014)」CD-R
作曲者である橋口靖正氏がストック曲として作っていた2014年当時のデモ音源。仮歌をリサクーパーが歌っています。まだ1番しかない時代の貴重な音源。
『RISA LAND』は私が敬愛するミュージシャンが集い、音楽を奏でる楽しい場所。
リサ・クーパーがこうして一つのアルバムを作れたのは、その素晴らしい仲間たちのおかげです。
「どんだけ愛せるかだけさ BE ALRIGHT」
谷澤智文が書いてくれたこの歌詞は、私の気持ちそのまま。
このアルバムは全10曲のさまざまな愛の物語です。
リサランドに一度足を踏み入れたら最後、抜け出せなくなること必須!
楽しんでいただけたら嬉しいです。
リサ・クーパー